予備校費用・学費は年間いくら?浪人生が一年でかかる費用・料金を解説

投稿日:2020/12/18

更新日:2023/03/15

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予備校に通いたいものの、費用がどのくらいかかるものか事前に知っておきたいという方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、予備校の学費の相場について解説します。

「予備校の年間学費はどれくらいかかる?」
「予備校の費用を抑えるにはどうするべき?」

といった疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

今回の記事の内容をまとめると、以下のようになります。

予備校の年間学費の相場は、現役生の場合 68〜113万円、浪人生の場合 120〜180万円
・予備校でかかる費用の内訳は、入学金、年間授業料、季節講習費、模擬試験(模試代)、施設利用料など
・予備校の費用や授業料を調べるときの注意点
・大手予備校の年間合計費用の比較(河合塾、駿台予備校、東進ハイスクール、四谷学院)
・予備校でかかる費用を抑えるなら、オンライン予備校、分割払い、特待生制度という選択肢もあり

この記事を最後まで読むことで、予備校に通うのに必要となる費用の相場や内訳がわかります。また、予備校に費用に関する注意点や、費用を抑える方法についても理解できるでしょう。

予備校の学費が気になる方や、費用を抑えて予備校を利用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

※おすすめの予備校ランキングについて知りたい方は「【予備校おすすめランキング】全国的に人気で有名な大手予備校を比較!」を参考にしてください。

予備校の年間学費・費用や相場はいくら?

一般的に予備校に通うのにかかる年間費用・学費は、現役生の場合は約68〜113万円、浪人生の場合は約120〜180万円となります。

学年 年間学費・費用相場
現役生の場合 68〜113万円
浪人生の場合 120〜180万円

ただし、今回ご紹介する金額はあくまで目安であり、金額は各予備校によって大きく異なります。したがって、詳しい料金が知りたい方は、各予備校の資料請求をしてみると良いでしょう。

また、浪人すべきかどうか迷っている方は「大学受験で浪人するメリットとデメリット!浪人生になって成功・失敗する人の特徴!」もぜひ参考にしてください。

予備校でかかる学費・費用の内訳と金額

予備校に通うには、学費以外にも費用を支払う必要があります。ここでは、一般的に予備校でかかる学費・費用の内訳を紹介します。

学費内訳 現役生の金額目安 浪人生の金額目安
入学金 3万円 10万円
年間授業料 50〜70万円 70〜120万円
季節講習費 10〜30万円 30万円
模擬試験 2〜3万円 3〜4万円
施設利用料 2〜3万円 3〜4万円
その他雑費 3〜4万円 4〜12万円
年間合計費用 68〜113万円 120〜180万円

入学金

入学金とは、予備校に入るために最初に支払わなければならない費用です。入学金は一般的に、現役生の場合3万円、浪人生の場合10万円程度となります。

また、現役生の間にすでに在籍していた場合、浪人生になっても再び入学金が必要となることはほとんどないようです。

さらに、予備校によっては入塾前に予備校が開催する説明会に参加すれば、入学金が割引になるキャンペーンを行なっている場合もありますので、まずは予備校に確認してみると良いでしょう。

年間授業料

年間授業料とは、1年間に必要となる授業料の総額のことです。

相場は現役生の場合は50〜70万円、浪人生の場合は70〜120万円程度となっています。見てわかるように、現役生よりもより多くの授業を受講する浪人生の方が高く設定されています。

また、各予備校による費用の差が大きいだけでなく、同じ予備校であっても生徒が選択するコースが国公立大学受験コースか私立大学受験コースかなどや、受講科目数によっても費用が大きく異なります。

なお、年間授業料については塾と予備校に大差はありませんが、一般的に個別指導の方が集団指導よりも費用が高くなる傾向があります。

大学受験塾でかかる費用について詳しく知りたい方は「【大学受験塾の費用】高校生の平均の塾代はいくら?個別・集団指導で比較!」もぜひ参考にしてください。

季節講習費

季節講習費とは、予備校で夏期講習や冬期講習といった季節講習を受講する場合や、自分が受けたい講座を授業以外に受講する場合、授業料とは別途で必要となる費用のことです。

季節講習費の相場は受講する講座数によりますが、現役生の場合も浪人生の場合も年間でおよそ30万円程度となっています。

季節講習では短期間に集中して学習に取り組み、苦手科目を克服するチャンスにもなりますので、できるだけ参加することがおすすめです。しかし、季節講習費だけでもかなり費用がかかるということは知っておくべきでしょう。

模擬試験(模試代)

大学受験では、年間に何度か受験することになる模試代の費用も必要です。特に大手予備校に通っている浪人生の場合、支払っている年間の予備校費用の中に模試代が含まれている場合もあります。

しかし模試を運営していない塾や予備校に通っている場合には、別途大手予備校の模試代がかかることがあります。

模擬試験代の年間費用は、受ける模試数や種類にもよりますが、現役生が2〜3万円、浪人生が3〜4万円程度が相場となっています。

施設利用料

予備校に通うには、その設備を利用するにあたって施設利用料が必要となります。施設を運営するにあたって電気や水道、ガスなどがかかるので、その費用がかかります。

また清潔かつ安全に施設を利用するために、清掃員や警備員の人件費も含めたのが施設利用料です。

施設利用料の年間費用は、現役生が2〜3万円、浪人生が3〜4万円程度が相場となっています。

その他費用

予備校に通うには、学費や講習費以外にもさまざまな費用が必要となります。

例えば、授業や自習で使用する教材費、予備校までの交通費がかかります。

また、自宅から通うことができないなどの理由で予備校の寮に入る必要がある場合は、さらに年間100万円以上の寮費がかかります。

寮に入るか遠方からでも通うかは、経済面はもちろん、ご自身はどちらの方が効率良く勉強できるかということも含めて、総合的に検討するようにしましょう。

予備校の費用や授業料に関する注意点

予備校に通い始めて、予想以上に費用が必要となり驚いたというケースもあります。ここでは、費用や授業料に関する注意点をご紹介します。

志望校や所属コースによって変わる

予備校では、国公立大学受験や私立大学受験、文系・理系、医学部受験など、生徒のさまざまな志望校に合わせたコースを用意しています。したがって、同じ予備校であっても、生徒の志望校や所属するコースによって授業料が大きく異なります。

また、特定の大学や学部を受験するための講座も多く用意されています。特に難関大学を志望している生徒は、通常授業に加えて講座を受講する機会も増えやすく、その分費用が高くなりやすいといえます。

季節講習費が高いことがある

前途の通り、季節講習費の相場は一般的に30万円程度となっており、多くの保護者がこの季節講習費の高さに驚くことになります。

季節講習は予備校から受講を強制されるものではありませんが、予備校によっては通常授業の続きを行う場合もあります。

また、それ以外にも通常授業の補足や受験において重要な演習を多く行ったりと、生徒にとって有意義な講習になるものが多いのも事実です。季節講習費はある程度必要な費用であると、事前に把握しておきましょう。

年間費用の内訳を確認する

予備校に通うのにかかる年間費用を予備校に提示された場合、その年間合計費用には施設利用料や教材費、模試代などが含まれているのか、別途かかるのかを確認するようにしましょう。

場合によっては、提示された金額にプラスでそれらの費用がかかることになり、想定していたよりも多くの料金がかかって家計が逼迫してしまったということにもなりかねません。

必要に応じて、年間でかかる総額を提示してもらうように予備校に依頼してみると良いでしょう。

交通費がかかることも計算しておく

予備校に通う費用として、交通費がかかることも計算しておく必要があります。毎日予備校に通う浪人生の場合、交通費も高額になる恐れがあります。1ヶ月の交通費を考え、受験までの1年間にかかる交通費を計算しておきましょう。

ただし、予備校に通う場合は通勤定期よりも割引率が高い通学定期券を利用できるケースがほとんどです。鉄道会社が認定する指定校になっていることが条件になりますが、「学校法人」である予備校であれば、基本的に通学定期券が発行されるでしょう。

東京都交通局によると、1キロ程の通勤定期は6,460円ですが、通学定期は3,190円と割安になっています。まずはお得な通学定期を使えるか確認しておきましょう。

通学証明
新学年及び新規の通学学期定期券の購入には通学証明書(学生証等)が必要です。同一年度内の継続購入の場合は不要です。

東京都交通局『定期券』

大手4予備校で年間合計費用を比較|浪人生が大学受験対策するのににかかる値段が安いのは?

予備校によって必要な費用が大きく異なるうえに、各予備校がそれぞれ独自の料金体系をとっている場合も多くなっています。

ここでは、浪人生が大学受験対策をするのにかかる値段を、日本の大手4予備校である「河合塾」「駿台予備校」「東進ハイスクール」「四谷学院」で比較して見ていきましょう。

学費内訳 河合塾 駿台予備校 東進ハイスクール 四谷学院
入学金 3〜7万円 10万円 3.3万円 10万円
年間授業料 72.5〜83.5万円 65〜80万円 100〜170万円 50〜70万円
季節講習費 30万円 30万円 30万円 30万円
その他費用 通い方により変動 通い方により変動 通い方により変動 通い方により変動
合計金額 110〜140万円 105〜120万円 135.3〜204.6万円 90〜110万円

河合塾

河合塾に通う浪人生は「大学受験科コース」に所属することになります。その中で、生徒は志望校や学習レベルに合わせて「東大分類コース」「トップレベル国立大医進コース」などのコースを選択することになり、生徒が選択したコースに準じた料金設定となります。

さらに季節講習はもちろん、その他にも別途料金で受験直前講習など、時期に合わせて生徒が志望校に合格するために有効な講習が用意されています。

河合塾に通うのにかかる詳しい料金が知りたい方は「河合塾の料金(授業料・月謝)は高い?学費の値段や入塾金、受講料などの費用を解説!」をぜひ参考にしてください。

駿台予備校

駿台予備校に通う浪人生は、国公立大学か私立大学か、またどの大学を狙うかによってコースが分かれており、コースごとの料金を支払うことになります。

また上表をご覧いただければ分かる通り、河合塾や東進ハイスクールと比較すると、授業料は3校の中で最も安い金額に設定されています。

駿台は東大や京大、医学部といった超難関大学受験には強い予備校として有名であり、こういった大学を志望する生徒には特に入学する価値がある予備校でしょう。

東進ハイスクール

東進ハイスクールでは、ユニット料金という学費の仕組みになっています。受講したい講座数に応じた料金を支払うという、パック形式になっています。

東進ハイスクールでは受講したい授業数によっても料金が大きく異なり、授業料の合計は河合塾や駿台予備校と比較して最も高くなっています。

ただし、なるべく単科ではなくユニットとしてまとめて講座に申し込んだり、映像授業を組み合わせることで費用を抑えることが可能です。

東進ハイスクールに通うのにかかる詳しい料金が知りたい方は「東進ハイスクールの料金(授業料・月謝)は高い?入学金や学費の値段を解説!」をぜひ参考にしてください。

四谷学院

四谷学院に通う浪人生は、「高卒生コース」に所属することになります。高卒生コースはさらに「東大理系」や「東大文系」などのコースに細分化されていて、志望校のレベルや受験科目数に合わせたコースを選択することになります。

料金については、選択したコースによってそれぞれ異なります。また、授業料とは別に季節講習や特訓の費用もかかります。

授業料の支払いは全納と分納(2回)を選択することができ、全納の場合は50,000円割引される制度があります。そのため、可能であれば全納を選択することで費用を抑えることができます。

さらに、予備校ではなく大学受験塾でかかる費用について知りたい方は「【大学受験塾の費用】高校生の平均の塾代はいくら?個別・集団指導で比較!」をぜひ参考にしてください。

予備校でかかる学費・費用を安く抑えるポイント

予備校でかかる学費や費用を安く抑えるためには、いくつかポイントがあります。効果的な4つのポイントをご紹介しましょう。

特待生制度を利用する

予備校にかかる費用を安く抑えるために、特待生制度を利用する方法があります。予備校の特待生制度とは、成績優秀と認められた生徒に対し、予備校にかかる入学金・授業料等の費用を免除・減免する制度です。

優秀な生徒が集まることで合格実績を高め、予備校のアピールに繋げようという目的があります。予備校によって現役生のみ、高卒生のみと、対象者や条件はさまざまです。

例えば河合塾には、 現役高校生に向けた特待生制度である「スカラシップ制度」があります。選考基準は公表されていませんが、「授業料の約1/2相当」「授業料の約1/4相当」「入塾金の約1/2相当」の3段階に分かれて減免されることになります。

前述したように河合塾の年間授業料は72.5〜83.5万円になりますので、「授業料の約1/2相当」のランクになった場合には、最低でも362,500円ほど減免されることになるでしょう。

分割払いも検討する

予備校にかかる費用を安く抑えるために、分割払いを検討するという選択肢もあります。入学金・授業料を一括払いすることで家計が厳しくなる場合でも、分割払いなら無理なく払い続けることができます。

予備校の費用は基本的には一括払いですが、費用面での負担を少しでも軽減するために分割払いに対応している予備校も増えていますので、問合せてみると良いでしょう。

ただし、分割払いの場合は分割手数料が上乗せになるため注意が必要です。一括払いする時と比べてトータルでどれくらいの費用の差が生じるのか確認した上で判断しましょう。

オンライン予備校で勉強する

予備校にかかる費用を安く抑える方法として、オンライン予備校で勉強するという選択肢もあります。最近はオンラインで授業が受けられるオンライン予備校が人気を集めていますが、その人気の理由の1つには、受講料の安さがあります。

例えば人気のスタディサプリの場合は、入学金・年間受講料合わせて2.6万円です。通塾タイプの予備校と比較すると、桁数が変わることがわかります。

オンライン予備校の場合は、予備校のように校舎を構える必要がないため、家賃や維持管理費を大幅にカットすることができます。また、1人の講師が大勢の生徒に向けて講義をすることが可能であるため、人件費も削減することができます。

そのため、生徒1人1人の負担は非常に少なくて済むという仕組みになっています。

ただし、オンライン予備校には「授業に集中しにくい」「モチベーション維持が難しい」等のデメリットを感じる方もいるので、よく見極めることも必要です。

オンラインの学習塾や予備校を探している方は「【オンライン学習塾・予備校を比較】アプリを使ったオンライン授業の特徴や映像授業との違い!」もぜひ参考にしてください。

一年で合格する

予備校にかかる費用を安く抑えるためには、一年で合格するという前提で学ぶことも非常に大きなポイントです。

どんなに予備校費用を抑える工夫をしたとしても、一年で合格できずに二年浪人すると予備校費用は倍かかることになります。結果として、100万円近くの費用が上乗せされる可能性もあるでしょう。

一年間の予備校費用を抑えることを優先することも大事ですが、一年で合格できる予備校を選ぶことがとても大事と言えるでしょう。そのためには、短期集中で合格に導くことを得意とする予備校を選ぶことが大切です。

一年で合格したい受験生におすすめなのが、逆転合格を続出させている武田塾です。

武田塾は集団授業でみんなと同じペースで勉強していても逆転合格はできない、という考えのもと、授業をしない自学自習にこだわっています。

「完璧になるまで先に進まない」「自分に合った参考書を一冊完璧にする」などの独自の学習法により、一年では合格が難しいと思われた生徒でも、逆転合格に導いてきました。武田塾の学習法に沿って勉強に励めば、一年合格を目指すことができるでしょう。

武田塾の口コミや評判をさらに詳しく知りたい方は、「【武田塾】口コミ評判はどう?料金(費用)・合格実績は?」も参考にしてください。

また、予備校や塾でかかる費用を抑える方法が知りたい方は「学習塾の料金や費用はどのくらい?授業料を抑える方法も徹底解説!」もぜひ参考にしてください。

 

内山 貴博(監修者)

監修者:内山 貴博(ファイナンシャルプランナー)

内山FP総合事務所株式会社 代表取締役
ファイナンシャル・プランナー(1級FP技能士、CFP®)
MBA(九州大学大学院経済学府 経営修士課程修了)
九州共立大学経済学部非常勤講師1978年生まれ。証券会社の本社部門に勤務後、2006年に独立。FP相談業務を中心に、セミナー、金融機関研修、FPや証券外務員の資格対策講座などを担当。専門誌や情報サイトでの執筆も。また、中小企業の経営者向けに経営と家計を融合したコンサルティング業務や、日本での生活やお金のことに疑問を抱える外国人向けのFP相談業務(英語)を開始するなど、FPとしてできることは何でも挑戦すべく、日々活動中。主な著書に「駆け出しFPの事件簿」(きんざい)、「お金の使い方テク」(朝日新聞出版)がある。「FPお金レッスン」動画も配信中。

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