大学受験の面接!「長所と短所の質問」への回答例や答え方のポイントを紹介!
投稿日:2021/02/22
更新日:2023/02/20
目次
大学受験の面接で「長所と短所の質問」で何を見られている?面接官の意図は何?
大学入試の面接では、自身の長所と短所を答える質問が多くなされています。問いかけに対する答えを通じて、面接官は受験生の性格や人柄が大学に相応しいか判断しています。
そのため受験の面接にパスするためには、面接官がどんな意図で質問し、どんな点に注目しているのかきちんと把握しておきましょう。面接官が見ているポイントには、以下のようなものがあります。
自分が周囲にどのように見られているか把握しているか
面接官は長所や短所に関する質問を通じて、受験生が自分を客観視できているかどうかを確認しています。自分が他者からどのように見られているのかを冷静に判断できていれば、協調性を持って周囲と合わせる努力ができたり、欠点を補う努力ができる可能性が高いためです。
また物事を客観的に把握できる力があれば、なにかトラブルがあった場合にも冷静に対処できることが多いです。
大学生活やその後の社会人生活は、決して一人の力だけでは成り立ちません。周囲と協力して成長していくために、まずは自分自身がどんな人物であるのかを冷静に判断できるようにしておきましょう。
大学や学部に入学させるにあたって支障がないか
どんなに学力が優れた人間であっても、大学のポリシーに反する人物や職業に適正がない人物は大学側が合格させません。
例えば医学部の面接で「自分の長所は意見をはっきり言えるところです。患者や先輩医師の主張に負けずに、自分の正しいと思う治療法を続けていきます」というような回答をすると、医師に必要な傾聴力や倫理観が欠けているとみなされます。
この場合には、どんなにその他の分野で高得点を取ったとしても、医師になる適正がないと判断され医学部に合格できない可能性が高まります。
短所に向き合って努力ができるか
面接では自分の良いところばかりを伝えたくなるかもしれせんが、短所をしっかり把握し向き合うことも大切です。なぜなら自分の短所をきちんと理解している人間の方が、その後短所を補う努力をしたり、ミスを防ぐ工夫ができるためです。
短所を聞かれたからと言って、大学側は人間性のアラ探しをしているわけではありません。あくまでも受験生がどんな人物なのか、どれだけ冷静に客観視し改善する努力をしていけるのかを見極めています。
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大学受験の面接で「長所と短所の質問」の答え方のポイント
長所の質問
具体的なエピソードを交えて話す
長所を伝える際は、実際のエピソードを交えて具体的に伝えましょう。ただ良いところをダラダラと述べるよりも、きちんとしたエピソードがある方がわかりやすいです。
なお話す際には「PREP法」を用いて結論から伝えることが重要です。結論を伝えたあとに具体的なエピソードを述べ、再度まとめとして結論で締めくくりましょう。
PREP法とは、以下の順番で展開される文章構成のことです。
結論(Point)
理由(Reason)
具体例(Example)
結論(Point)
それぞれの段階の頭文字を順番に並べると「PREP」となるので、PREP法と呼ばれます。最も大事なこと(結論)を最初に提示し、最後にもう一度強調するのが、PREP法の特徴です。
例えば、努力家という長所を伝える場合には、まず「私の長所は努力家である点です。」とはっきり前置きした上で理由を述べます。その後、部活などで努力した具体的なエピソードを伝えるようにしましょう。
こうすることで面接官に対してわかりやすく、的確に自分のいいところをアピールできます。
長所をどのように生かしていけるか伝える
今までの体験で得た長所を、大学生活やその先の人生でどのように活かしていけるのかを伝えましょう。自分の長所が他人に対しどんな良い影響を与えるのか、また長所を活かしてどんな活動に取り組んで行けるのかをアピールしましょう。
大学側は長所の活かし方を聞くことで、受験生が大学のポリシーやその後の職業に適正があるかを判断します。長所を大学の志望動機や将来の夢に関連させて答えることで、意欲も伝わりやすくなります。
長所に関する周囲からの評価を伝える
自分だけの評価ではなく、挙げた長所が周囲からどう思われているのかを伝えるようにしましょう。周囲からの具体的な評価や声があると、長所の説得力が増します。
例をあげると、「部員からしっかりしていると認められ、部長に推薦してもらった」といったエピソードは、責任感や統率力をアピールするのにぴったりです。このように普段から周囲の声に耳を傾け、自分がどのように見られているのかを気にしておくと良いでしょう。
短所の質問
人間性が疑われるような短所を挙げない
面接で短所を挙げる場合、人間性が疑われるような短所を挙げるのはやめましょう。ただネガティブな発言をしても、面接官からは悪印象となってしまいます。
例えば、「時間にルーズでよく友達を待たせる」というような短所を述べるとどうなるでしょうか。おそらく面接官は、相手の立場や状況、気持ちを汲み取れない自己中心的な人物という印象を持ってしまうでしょう。
このように、あまりに救いようのない短所を伝えると、大学のポリシーにそぐわないと判断されてしまうことがあります。あくまでも面接官が自分を見極めていることを判断した上で、自分の短所を述べるようにしてください。
自分の長所につながるような話の構成にする
短所を伝える際には表現方法にも気をつけましょう。できれば短所を伝えながらも、自分の魅力をしっかりとアピールできることが理想です。
例えば以下のように、短所を言い換えれば長所にもなります。
短所の表現 | 長所に言い換えた場合 |
---|---|
マイペースでのんびりしている | 落ち着きがある |
我が強い | リーダーシップがある |
心配性 | 計画性がある |
せっかちである | 期日を守ることができる |
飽きっぽい | 好奇心旺盛である |
細かいことが気になる | 完璧主義である |
一人で悩んでしまう | 自己解決ができる |
自分の短所をしっかりと認めながらも、きちんと今後につなげていくような姿勢を見せると面接官からの心象が良くなります。
短所を克服しようと努めていることや具体的な行動を伝える
短所に対しどのように克服するのか、具体的な行動を伝えながらアピールしましょう。具体的に実践している行動を伝えることで、どれだけ短所としっかり向き合えているかが面接官に伝わりやすくなります。
また、大学ではこのように行動していきたいなど、これからの取り組みでも良いでしょう。短所を伝える=悪い評価を下されると思うかもしれませんが、課題に対し取り組んでいく前向きな姿勢をアピールできれば、プラスの評価に繋がるチャンスでもあります。
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大学受験の面接で「長所と短所の質問」の回答例
長所の質問の回答例①
「自分の長所はリーダーシップがあるところです。何事にも率先して取り組み、その上で周囲と協力し合う雰囲気を作ることができます。
所属していたサッカー部では誰よりも真面目に練習に取り組み、定期的に後輩に声をかけるなどフォローや指導もこまめに行いました。そして周囲から統率力を評価され、2年から部長を任されていました。
部員は50人と多かったですが、誰一人メンバーを欠くことなく引退を迎えることができました。このように周囲のお手本となりながらリーダーシップを取れるところが私の長所です。」
この回答例では、高校での部活経験を述べながら、長所をうまくアピールしています。PREP法を用いて結論から伝えることで、わかりやすさを意識しています。さらに自己評価だけでなく、周囲から推薦された=認めてもらえたという点を加えることで説得力が増しています。
長所の質問の回答例②
「私の長所は、コミュニケーション能力が高く周囲と良好な人間関係を構築できることです。私は地元から離れた高校に入学したので、入学時点では知り合いが一人もいませんでした。
しかし積極的に自己開示するなど、自分から周囲とコミュニケーションを取るよう心掛けたことで、数多くの友人を作ることができました。このように、積極的なコミュニケーションによって友人を作れるのが私の長所です。」
この解答例では、高校で友人を作った体験を述べた上で、コミュニケーション能力があるという長所をアピールしています。
PREP法に基づいて、最初に長所が何であるかの結論を述べるようにしています。特に最近ではコミュニケーション能力が面接で見られることも多いので、長所のアピールとして効果的です。
長所の質問の回答例③
「私の長所は、期日をきちんと守る自己管理能力です。高校時代はさまざまな課題の提出が求められましたが、すべて期日内に提出することができました。
課題を忘れることがないよう、スケジュール帳に提出日を書き込むなどして、管理を心がけていました。そして期日を必ず守るので、先生からも信頼されるようになりました。このように、自己管理を徹底して期日を守ることができるのが私の長所です。」
この解答例は、高校時代に課題の提出を求められた経験を踏まえて、期日を守る自己管理能力があるという長所をアピールするものです。最初に自己管理能力という長所を伝えた後、すべて期日内に提出したという実績を述べることで、説得力を増しています。
大学の講義ではレポート提出や出席などが求められますが、このエピソードがあれば面接官に好印象を与えられるでしょう。
短所の質問の回答例①
「私の短所は、頑固なところです。一度正しいを思った意見を突き通してしまう癖があるので、周囲から見ると融通が効かないと思われてしまうかもしれません。
その一方で、堂々と振る舞えるので、発表会やテスト本番などには強いという一面もあります。これからはもっと周囲の意見に耳を傾けることを意識して、自分の意見は持ちつつも、周囲の意見も尊重できるようになりたいと考えています。」
頑固なところが短所だと言うことをはっきりと伝えながらも、きちんとプラスにつながる発言をしています。
また他者から融通が効かないと思われることをしっかりと認識した上で、今後は他者の意見を聞く努力をするということが述べられています。そのため改善しようとする向上心がアピールできています。
短所の質問の回答例②
「私の短所は、多少飽きっぽいことです。一つのことに長期間にわたって熱中するよりは、別の新しいものに興味が移ってしまうことがあります。そのため、周囲からは飽きっぽく長続きしないと見られることもあります。
一方で、好奇心旺盛で幅広い物事に興味を持つので、さまざまな分野の知識や経験があるという特徴もあります。今後は多彩なことに興味を持ちつつも、一つのことにもより集中できるように取り組みたいと考えています。」
この解答例では、飽きっぽいことを短所と認識していることをはっきり伝えています。ただし、逆に言えば好奇心旺盛であるというプラスの面でのアピールも行っています。
また、今後は一つのことにも集中できるようにしたいと述べ、改善の意思があることも伝わるようにしています。
短所の質問の回答例③
「私の短所は、心配性であることです。例えば、約束の時間に遅れるのが心配なあまり、待ち合わせ時間よりもかなり早く到着する習慣があります。そのため、周囲からは心配し過ぎだと言われることもあります。
しかし、予定に遅れることがないよう計画的な行動ができるという面もあります。今後はさらに余裕のある計画を立てて行動することで、必要以上に心配することがないようにしたいと思います。」
この解答例では、心配性であることが短所だと伝えるのと同時に、計画的な行動ができるという長所のアピールもできています。また計画性があるという面を生かして、今後はバランスを見ながら心配性も改善したいという意思があることをアピールできるようになっています。
なお大学受験で面接が課されるのは、推薦入試などの特殊な入試方式です。推薦について知りたい方は「大学受験の推薦とは?学校推薦など入試の種類や選考方法、評定平均の上げ方を解説!」をぜひ参考にしてください。
大学受験の面接対策には塾や予備校の模擬面接を利用しよう
大学入試の面接は、面接官の質問の意図を理解した上で発言することが大切です。本番の面接でしっかり答えられるように、塾や予備校の模擬面接を利用して練習しておきましょう。
塾および予備校では、志望校の過去の面接で出た質問に応じた面接対策および模擬面接を実施しています。具体的な対策をすることで面接のポイントを理解できるでしょう。また繰り返し練習しておくことで、本番での緊張を和らげることができます。
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