塾掛け持ちは効果的?2つ塾に通う場合のポイントと注意点は?
投稿日:2020/05/09
更新日:2023/06/26
目次
塾の掛け持ちをするお子さんは多い?2つの塾に通うのは効果的?
塾の指導形式の多様化によって、近年では塾の掛け持ちをするお子さんが一定数います。あるデータによると、塾に通っているお子さんの3割近くが掛け持ちした時期があるということが分かっています。
塾掛け持ちの組み合わせとしては「集団指導と個別指導」「塾と家庭教師」「塾と映像授業」などたくさんあるため、お子さんに合った指導方針の組み合わせをすることができます。
そのため組み合わせ方次第では、2つの塾に通う掛け持ちは効果的になります。自分の学力や伸ばしたい科目、志望校に合わせて、必要に応じて掛け持ちを検討しましょう。
おすすめの学習塾はどこか知りたい方は「【学習塾人気ランキング】中学受験・高校受験でおすすめの有名塾や進学塾を比較!」を参考にしてください。
塾の掛け持ちをして成功するパターン
ここでは、塾の掛け持ちをして成功しやすいパターンについて紹介します。塾はとにかくいくつも掛け持ちをすればよいというわけではありません。
ただ掛け持ちするだけでは上手くいかないことも多いですが、掛け持ちをすることに明確な目的があれば掛け持ちが効果的になります。塾を掛け持ちすることの目的として代表的なものは何があるか以下で紹介します。
集団指導で習った内容を個別指導でカバー
集団指導を行っている塾をベースにして学習し、そこで疑問点があれば個別指導塾や家庭教師で解消するというパターンは、塾を掛け持ちしている人によく見られます。
集団指導と個別指導にはどちらにもメリットとデメリットがあります。集団指導では生徒一人ひとりをつきっきりで見ることができないという欠点があるため、個別指導塾や家庭教師でそれをカバーするという目的で塾の掛け持ちをしようと考える人が多いのです。
個別指導には料金が高くつくという欠点がありますが、集団指導の塾をベースにしておけば料金面での負担も抑えることができるという利点があります。このように、掛け持ちをすることで集団指導と個別指導の良いところ取りをすることができるのです。
おすすめの家庭教師が知りたい方は「【家庭教師おすすめランキング】どこがいいか口コミや料金を比較!」をご覧ください。
苦手科目対策
特に苦手としている科目を克服するために2つ以上の塾で対策したい場合には、塾を掛け持ちすることで同じ分野を担当している他の講師の授業を受けられるので、苦手分野の克服をするのに有効です。
どうしても克服したい弱点がある場合には、塾の掛け持ちをして徹底的に対策してみるのもひとつの手です。片方の塾の授業だけでは理解しきれなかったようなことでも、もう片方の授業を受けることで完全に理解できることがあります。
ただし、同じ分野の問題であっても講師によって解法が異なることがあるので注意する必要があります。解法の違いからかえって混乱してしまうような場合には、掛け持ちをやめてどちらかの塾に集中することをおすすめします。
曜日ごとに通い分ける
複数の塾を掛け持ちすることで、通塾にかかる負担を軽くすることができます。平日は学校の近くの塾、休日は家の近くの塾など、お子さんにとって都合の良いスケジュールにしておくことで通塾の負担を軽減するのが有効です。
また、毎日塾で学習したいが現在通っている塾では利用できる曜日が限られているような場合でも、他の塾を掛け持ちすることで空いている曜日にも授業を入れて毎日の学習時間を確保することができます。
受験対策や入試情報入手目的
志望校ごとの対策に特に力を入れていない塾に通っている場合には、受験の直前に他の塾で志望校対策授業だけ受けるのが効果的です。
また、普段の個別指導塾で授業を受けながら、豊富な入試情報や学習ノウハウを入手することを目的として大手の塾にも通うのもおすすめします。
志望校に合わせた対策や受験情報の収集など、お子さんの学習の目的を達成するために有効な塾があるようであれば、掛け持ちすることも検討してみると良いでしょう。
塾の掛け持ちをして失敗するパターン
ここからは塾の掛け持ちをして失敗しやすいパターンについて紹介します。塾を掛け持ちすることのデメリットはお金がかかることだけだと思っている親も多くいますが、実際には塾を掛け持ちすることに明確な目的がないと失敗する場合が多くあります。
以下で取り上げるようなパターンの場合は、塾の掛け持ちをするのは考え直した方が良いでしょう。
成績が上がらず不安
お子さんの成績が思うように上がらず、不安だからという感情的な理由でいくつもの塾を掛け持ちしようとする親も少なくありません。しかし、そのような理由で複数の塾を掛け持ちして通うと大半は失敗してしまいます。
ただ塾の掛け持ちをすれば良いというものではなく、掛け持ちのせいでお子さんがかえって混乱してしまうケースもあります。思うように成績が伸びないような場合には、塾を掛け持ちするのではなく、通っている塾で成績を上げる作戦を練るか塾を変えるべきです。
まずは塾の面談などで、どうすれば成績を上げることができるか相談してみましょう。相談してみて、塾が頼りないと感じた場合には、思い切って別の塾に移ってみることをおすすめします。
お子さんの意見を聞いていない
塾の掛け持ちで失敗することが多いのが、親の意思だけで掛け持ちを決めてしまっているパターンです。塾を掛け持ちするにあたっては、そもそもお子さんが掛け持ちをしたいのかどうかも確認する必要があります。
お子さんの意思がなく、親だけが掛け持ちをするのに前向きな場合には、掛け持ちすることでかえってお子さんの時間的、体力的、精神的な負担になってしまい逆効果になることが多いのです。掛け持ちを検討する際は、きちんとお子さんの意見も確認してください。
【推奨】塾の掛け持ちの組み合わせ
それでは、塾の掛け持ちの組み合わせとして推奨できるものはどのようなものでしょうか。ここでは、組み合わせとして一般的に効果がありそうなものを紹介します。以下のような組み合わせ方ができれば、2つの塾をうまく使い分けて成績アップが期待できるでしょう。
掛け持ち先 | 集団指導塾 | 個別指導塾、家庭教師 | 通信教育 |
---|---|---|---|
集団指導塾 | × | 〇 | 〇 |
個別指導塾、家庭教師 | 〇 | × | △ |
通信教育 | 〇 | △ | × |
集団指導塾に通っている場合の掛け持ち先
集団指導塾に通っている場合の掛け持ち先としては、個別指導塾や家庭教師が考えられます。集団指導は多数の生徒に対して行われるので、一人ひとりの生徒の質問や相談に対応してもらえず、疑問点が残ってしまうことがあります。
一方、個別指導塾や家庭教師では、自分に一人に合わせた指導をしてもらえます。そのため、集団指導で理解できなかったことを質問し、きちんと解説してもらうことで、苦手分野ができるのを防ぐことができます。
また、集団指導は一定のペースで授業が進行するため、授業についていけなくなることもあります。そんな場合の掛け持ち先として、通信教育が挙げられます。
通信教育であれば、学習したい範囲を自分のペースで学習することができます。集団授業で学習した内容を復習したり、余裕があれば先取り学習をして授業についていきやすくしたりする使い方が可能です。
個別指導塾に通っている、家庭教師をつけている場合の掛け持ち先
個別指導塾に通っている、または家庭教師をつけている場合の掛け持ち先としては、「集団指導塾」と「通信教育」が考えられます。個別指導や家庭教師は自分に合わせた指導をしてくれますが、一人きりで学習を進めることになるので、モチベーションの維持が難しい面があります。
そこで、集団指導塾を掛け持ちすることで、学力の近い生徒や同じ目標を持つ生徒と競い合える環境に身を置くことができます。切磋琢磨しながら学習に取り組めるため、モチベーションを保ちやすくなります。
また、個別指導や家庭教師は学費が高くなりやすいので、費用を抑えたい方は通信教育を掛け持ちすることをおすすめします。通信教育は必要な科目や分野を選んで利用することが可能なため、講師の説明が不要な科目や分野については通信教育で学習することで、費用を抑えることができます。
通信教育を受けている場合の掛け持ち先
通信教育を受けている場合の掛け持ち先としては、集団指導塾がおすすめです。通信教育だけではわかりにくい分野の考え方や解法について、集団指導でより詳しく教えてもらえます。
また通信教育を受けている方にとって、個別指導塾も掛け持ち先として考えられます。しかし個別指導では、指導中に演習の時間が組み込まれていることもあるため、そのような演習の時間が確保できているケースでは通信教育は不要と感じる方もいるでしょう。
なお通信教育の例としては、公文式、Z会、スタディサプリなどがあります。
例えばリクルートのスタディサプリは、ベースの学習で使うこともサブの学習で使うこともできます。月額料金を支払うと授業が受け放題であるため、他の塾と組み合わせやすいものであると言えます。
塾の掛け持ちをする場合の注意点
それぞれの塾の役割や目的を決めておく
塾の掛け持ちをする場合に注意したいのが、それぞれの塾の役割や目的を決めておくということです。「集団指導塾で授業を受けた後、個別指導で疑問点を解消する」「苦手科目だけ個別指導を受けて、他の科目は集団指導塾で理解する」など、どの塾でどんな学習をするのかをあらかじめ決めておきましょう。
塾ごとの役割や目的を明確にしておかないと、目的意識がないままなんとなく掛け持ちをしているだけになってしまうことがあります。また、何のために塾を利用するのかがはっきりしていれば、通塾に対するモチベーションも保ちやすくなります。
学校の授業を疎かにしない
塾の掛け持ちをしているからといって、学校の授業が疎かにならないように気をつけましょう。塾を掛け持ちするのは、学校の授業が問題なく理解できていることが前提となります。
学校の授業は学習の基礎となるものであるため、授業が理解できていない状態で塾を掛け持ちしたとしても、学習についていけなくなることがほとんどです。学校の授業はきちんと受けるようにして、理解できないのであればまずはひとつの塾で学校授業についていくための指導を受けましょう。
少なくとも同じ科目は1つの塾で受ける
塾の掛け持ちをする場合の注意点として、ひとつの科目については同じ塾で指導を受けることが挙げられます。
同じ科目でも、塾によって指導の方法や教えてくれる解法には違いがあります。そのため、理解できていない科目の指導を複数の塾で受けると、異なる内容の指導を同時に受けることになり、かえって混乱してしまうことがあります。
また、塾ごとの指導ペースの違いから、他の塾ですでに理解した内容を再度指導されることもあります。このような場合、時間や労力が無駄になってしまうこともあるでしょう。
一つの意見として武田塾では、以下のようにひとつの科目を複数の塾で習うと混乱が生じる可能性があると考えています。
同じ学習科目であっても、塾によって指導方法はさまざまです。
同じ一つの問題に対しても、Aという塾とBという塾で指導方法が違う場合があります。ある程度の学力が身に付いている生徒は新しい解き方、知識として利用できるでしょう。
しかしまだ十分な学力を身に付けていない生徒の場合、掛け持ちをしている塾の教え方がそれぞれで違っているとどっちの解き方で問題を解けば良いのかわからなくなり、混乱が生じる可能性があります。
また重複する内容の指導を受ける可能性もあるため無駄な部分も多く、効率の悪い学習になってしまいます。
引用:武田塾保土ヶ谷校
また、武田塾の口コミや評判をさらに詳しく知りたい方は、「【武田塾】口コミ評判はどう?料金(費用)・合格実績は?」も参考にしてください。
精神的なストレスがかかりやすい
塾の掛け持ちをすると、精神的なストレスがかかりやすくなります。複数の塾に通うとそれだけ拘束時間が長くなるため、特に勉強に苦手意識のある生徒にはストレスが大きいです。
また、塾によって講師や指導スタイルも異なるので、それに合わせた対応をしなければならないこともストレスの原因となります。精神的なストレスで体調を崩したり、塾に行くのが嫌になったりする可能性もあります。ストレスのことも考えながら、塾の掛け持ちをするべきか検討しましょう。
かかる費用を試算しておく
塾の掛け持ちをするにあたっては、かかる費用を試算しておくことも重要となります。塾での指導を受けるためには当然学費がかかるので、掛け持ちをすれば学費による経済的な負担が大きくなります。
特に個別指導は集団指導塾と比較して学費が高い傾向にあるので、利用する前に学費がいくらかかるかチェックしておく必要があります。資料請求をするなどして実際の費用を試算し、経済的に無理のない範囲で掛け持ちをするようにしましょう。
塾と掛け持ちがしやすいのは通信教育!
塾と掛け持ちをするのに向いているのが、通信教育です。代表的な通信教育の例としては公文式、Z会、スタディサプリが挙げられます。
中でもスタディサプリは、プロ講師による1回15分の映像授業で質の高い学習ができるのでおすすめです。塾でわからなかった分野を、短時間の映像授業できちんと理解することができます。
さらに、共通テスト対策講座や志望校別対策講座などさまざまな内容の講座が用意されており、自由に視聴することが可能です。一人ひとりの志望校に合わせて学習プランを作成してくれるので、どの講座を受ければ良いかわからないという方も安心です。
また、スタディサプリの口コミや評判をさらに詳しく知りたい方は、「【スタディサプリ小学・中学講座】口コミ評判、月謝料金や合格実績を徹底解説!」も参考にしてください。